あなたなら、こんなゲームに参加しますか?
コインを投げて表が出れば1,500円をもらえるが、裏が出た場合は1,000円を支払わなければならない
多くの人はBを選んだのではないでしょうか?
私たちは利益を得るより損失を避けることを強く望む傾向があります。これを「損失回避バイアス」と言います。日本人が投資より貯金を選ぶことが多いのは「損失回避バイアス」の影響が大きいかもしれませんね。
投資は怖い・危ない・難しいというイメージが先行しがちです。これはあながち間違いではありません。なぜなら、投資が簡単なものから難しいものまでひとくくりで言われていることが多いためです。投資のネガティブイメージは、この難しい投資の失敗情報による影響が大きいです。なので、「投資」という大きな括りで考えるのではなく「株式」や「債券」など投資商品別に見て判断することが大切です。
この記事では、投資をやるうえで最も重要な「リスク」について、解説していきます。
投資のリスクを正しく理解し、資産の価値が下がった際にも正しい判断が出来るようになりましょう!
投資の基本原則
1.投資の基本原則
投資を行っていくうえで、自分が投資している資産の価値が下がることが出てくるでしょう。そんな時に、焦って行動することは好ましくありません。大きな損をしないためにも、早い段階から心の余裕・時間の余裕・資金の余裕を持つことを意識しましょう。
- 心の余裕:評価額が動いても冷静に判断しましょう
- 時間の余裕:投資は、中・長期的に行いましょう
- 資金の余裕:生活費には手を出さず、銀行で眠っているお金で行いましょう
余裕を持った投資を行っていれば、万が一資産が値下がりしても生活に困ることもなく、無理な追加投資をすることもありません。初心者は、この3つを意識することから始めていきましょう!
2.投資と投機
投機という言葉を聞いたことがありますか?投資に似ていますが戦略が異なります。しかし、明確に分けられているわけではありません。強いて違いを述べるのであれば「投資期間の違い」です。ネットの情報では、この「投資」と「投機」が区別されず記事になっている場合がありますので、投資の記事を鵜呑みにするのは注意が必要です。
- 投資
長期的な視点で資産を増やすことを目指す方法です。投資先の成長や価値に期待して出資します。リスクはありますが、複利効果を活用できます。
- 投機
短期的な価格変動による売却益を狙って取引を行います。リスクは高く、大きな利益を得ることもありますが、損失も大きい可能性があります。
初心者は「投機」に手を出すべきではありません!初心者でも利益が出せるなら、投資経験者は皆、損をすることはないです!皆様は「投機」ではなく「投資」をしましょう。
リスクとリターン
投資のリスクとリターンは波の様な関係です。大きく沈むものは大きく跳ね上がる可能性があります。逆にあまり沈まないものは大きく上がる可能性は低いです!
投資にはリターンが1%~10%、ものによっては10%を遥かに超えるものもあります。このような大きなリターンの商品には、大きなリスクがつきものです。あなたがこのリスクをどのくらい受け入れられるかの指標を”リスク許容度”と言います。人によってリスク許容度は様々です。
・資産が減る事は絶対に避けたい
・多少減る可能性が合ってもいいから、資産を大きく増やしたい
このリスク許容度は後々、資産運用していく中で、一つの目安となります。
自分のリスク許容度がどのくらいなのか、考えてみてください。
あなたならどっちに賭けますか?
勝率70%
倍率1.5倍
勝率35%
倍率3倍
やっぱり、リスクとリターンはギャンブルで考えると分かりやすいですよね⁈
勝つ可能性が高いけどリターンが少ないか、勝つ可能性が低いけどリターンが大きい・・・
投資も同じ性質がありますが、初心者が行う投資は
を目指すようなイメージです。一回のリターンは少ないけど、ずっと勝ち続ける。たまに負けることはあるけど、信じて賭け続ける。そんな投資を続けていきましょう!
強い馬のオッズが低いのと同じです。勝つ可能性が高いですからね!
オッズの低い馬が勝てば一攫千金!しかし、勝てる可能性が低い・・・
リスクとリターンはバランスよく比例していますので、この感覚を忘れないでください。
リスクを抑えた運用手段
投資をする上で3つの余裕を持ちましょう!と心構えをお伝えしました。これは、リスク対応に適した判断をとるための心構えになります。次にお伝えするのは、リスク自体を抑えるための投資の手段になりますので、押さえておきましょう。
初心者はこの3つの手段で運用することがマストになりますので必ずチェックしましょう!
投資手法
長期投資
長期間にわたって投資を
続ける方法
積立投資
定期的に一定額を
投資する方法
分散投資
異なる金融商品に
投資する方法
3つの手段の特長
- 複利効果
長期間にわたって投資を続けることで、複利効果 (利益が利益を生む)が発生します。
利益を再投資することで資産が成長します。
- 定期的な投資
毎月や毎週など一定の頻度で資金を投資に回すことで、市場の変動を平準化しやすくなります。
- 異なる金融商品への投資
株式・債券・不動産など、異なる資産クラスに投資することでリスクを散します。
- 業種や地域の分散
複数の業種や地域に分散して投資することで、リスクを分散します。
これらの投資方法を実践することで、リスクを最小限に抑えながら資産を増やすことができます。
リスク編 まとめ
- 投資には余裕が大切(心の余裕・時間の余裕・資金の余裕)
いざという時に余裕がないと正しい判断が取れません。
心理的負荷を減らすためにも、余裕をもって投資しましょう!- リスクとリターンは比例関係
リスクとリターンはトレードオフの関係にあります。一般的に、リターンを求めればリスクも増加します。高リターンを追求する場合、それに伴って資産の変動が大きくなることを覚えておきましょう。
- 「長期投資」「積立投資」「分散投資」を意識しましょう
投資リスクは、【金融商品 × 投資戦略】の組み合わせで考えましょう。適切な戦略をとることでリスクを下げることは可能です。初心者は常に意識しましょう!
投資は、ギャンブルと同じ様に考えられることがあります。
お金を使って利益を得る行為ですので同じように思えますが、その目的が異なります。
投資
将来の利益を追求し、資産を増やすために行われる。長期的な利益の追求を目指す。
ギャンブル
運や偶然に頼って利益を得るために行われる。短期的な利益を得ることを目指す。
ここまで、読んでいた方はお気づきではないでしょうか?
投資はギャンブルではなく、投機がギャンブルに近いと言えます。これが理解できれば、リスクに対して過剰に怯える必要はなく、「投資」にチャレンジしてみようと思えてきたのではないでしょうか?適切な戦略を選びリスクを下げることで、資産を守りながら成長させることができるようになれると思います。
リスクは金融商品 × 投資戦略と言いましたが、戦略方法と同じくらい金融商品選びも重要です。次のSTEP3では、どんな金融商品があるのかを解説いたします。自分のリスク許容度と投資戦略を比べて最適な金融商品を選ぶために、それぞれの商品について学んでいきましょう!